やりたいことの見つけ方

音楽大学を卒業してから、私は合唱団のボイストレーニングや学校での非常勤講師、普通のアルバイト、など「フリーランス」としてお仕事をしていました。

大学時代の同級生は、歌を続けている人もいれば一般就職した人もいます。

一方で、私は自分はどうしたらいいのか?わからずにいました。とりあえず音楽に触れていられる環境でありたい。それだけでした。フリーランスだったおかげで、ミュージカルの自主公演なども行えました。

ところが、30歳に近づけば近づくほど、焦るんです。

「このままで大丈夫?」

「もしこのまま一人だったら・・・生活はもたない」

そこで、アルバイトで入っていた会社に、正社員として入社することにしました。副業オッケーだったので、合唱団の指導や夜間学校の非常勤講師を行いました。

そこで生まれたのは「劣等感」でした。

音楽を学んだ、という過去があるのに、私はそれを仕事にできなかった・・・という劣等感。

自分はもう音楽をやる資格なんてないんだ、という劣等感。

急に、音楽を仕事にしている周りの友達がうらやましくなりました。

歌の練習時間も殆どとれなかった。どんどん下手になっていく。

もう音楽をしていたという過去を捨てて、普通の会社員としてやっていこうか・・・

そう思っていました。

でも、心から納得することができませんでした。

「音楽で人とつながりたい」「音楽で人を笑顔にしたい」

そんな気持ちがずっと心の奥にあります。

会社から派遣研修として行かせてもらった「話し方の学校」というところで、転機が訪れました。

周りの仲間たちは、悩みもがきながらも、自分の想いを大切にしていました。承認空間で、相手を承認すること。とにかく前を向く空間でした。

劣等感でいっぱいだった私は、ここで「信じる力」を手に入れていきます。

「人は優しい」

「自分をもっと大切にしよう」

「私は私でいい」

そんな気持ちが生まれ始めて・・・

個性心理学のお友達から「来年が新しいスタートに向いている」と言われたこと、愛犬が心臓病になったこと、も後押しして、「やりたいことをやろう」と決意することができました。

はっきり言って、会社を辞めて音楽をしていこう!と思ったときに、明確な目標があったわけではありません。最初は、のんびり音楽教室しようかな?くらいでした。

でも、日常の生活やいろいろな刺激の中で、どんどんアンテナが立っていく。教えることは好きだし、それはしたい。でも、なんだかもっとある気がする・・・。

そんな中で、キングコングの西野さんが「見えない所を見落としている」というお話をされていました。そこでハッとしました。「音楽を聴きたいのに聴けない人がいるんじゃないか?」と。

さらに、たまたま見つけた神戸市主催の「ローカルプロジェクトスクール」で、ぼんやりしていたものを言語化していくことで、輪郭がはっきりしてきました。

こうして、真っ白だった(むしろ黒かった?)キャンバスが、どんどん絵が描かれていくのです。

大事なことは、自分の心に蓋をしないこと。

その気持ちを受け入れてさえいれば、色んな情報が飛び込んできます。(脳の仕組み的に)

最初は、ぼんやりしていた世界も、自分の言葉や沢山の人の言葉で街になっていく。

最初からやりたいことがわかっていなくても大丈夫。

その時その時に生まれた感情に蓋をせず、大切にすることで見えてきます。

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