兵庫県立芸術文化センターでのコンサート
先週、日本で活躍されている方々が出演される、オペラガラコンサートに行ってきました。
コロナの状況が不透明だったこともあり、残念ながら客席はガラガラでした。この時期のコンサート運営は本当に難しいですね。
ただ、演奏は素晴らしかったです。何が・・・というと「表現すること」がどういうことなのか?を身体で感じることができました。
特に、日本を代表するソプラノ並河さん、新星のテノール宮里さん、知らない人はいないバリトン晴さん。
声は勿論ですが、それぞれの心から生まれる音であり言葉であり心でありました。
お辞儀をした次の瞬間、表情はガラッと変わります。舞台は一気に世界観が変わり、会場の空気が止まるような感覚です。
そして、息の使い方、言葉の発し方・・・圧巻でした。
当たり前のようにしていますが、オーケストラをバックに一人でマイクも使わずに歌う。これってすごいことですよね。別にオーケストラは常に声が聞こえるように遠慮しているわけではないです。たった一人の小さな体から生まれる音がホール全体を包み込める・・・

それは、まず大前提にあるのは身体の使い方が大事になる訳です。ただそれは、力を入れるとかそういうことではなく、声を発する上でのベストな身体の状態を自分で知り、身体に刷り込ませていく。
そこに至るまでは、膨大な時間を費やして自分の身体と向き合っていく。
人間の身体って・・・神秘的だなと改めて感じました。
そして今回の出演者は、それぞれ発声方法が違うなーと実感しました。昔ながらの唱法で歌っている方もいらっしゃり、残念ながらその方は全くと言ってもいいほど、聞こえてきませんでした。ホールを響かせることができないんですね。所謂、アッポッジョ(横隔膜をズドンと上から押さえつけるような)をベースに、喉を不用意に下げている・・・そんな発声です。身体はがんばっているのに、声は全然飛ばないというのはとても残念ですよね。
やはり無理のない自分に合った、身体の使い方はとても大事だということですね。

唱法は昔から変わらないこともあれば、変わっていることもあります。
それは科学が発達したことにより、身体のことが少しずつ解明されてきたからです。
わからなかった時代は、「こうすればうまくいってる」ということで指導されることが多かったですが、今は根拠があります。だからこそ、無理をしなくてもいいようになりました。効率的に身体を使えるようにもなりました。
最初の一歩は知ることから、ですね。

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