リラックスして!は誤解を招く

歌っていると、色んなことを考えてしまってガチガチに身体が固まることはよくあります。

お話している時と違った身体の使い方もするので、慣れないうちは筋肉が緊張することも多々あります。

勿論、日ごろの疲れもあって身体がこっていることもあります。

だからと言って「身体をリラックスさせて」という指導は非常に危険な言葉です。

なぜならば、身体は「程よくバランスをとる」ことが大事だからです。

身体を完全に脱力してしまうと、本来使わないといけない筋肉までも使えなくなってしまいます。

大事なのは「バランス」です。

解剖学の先生や、言語聴覚士の先生、イタリア人の歌手の先生も口をそろえて言います「バランスが大事」だと。

そのバランスは、実際に「やっていかないと身につかない」ものです。

実際に歌ってみて「今のそれ!」という指導者の言葉と「身体に負荷がかかっていない」と自分自身で感じることが大事です。そして、その感覚を脳に刻んでいく。

変に力を入れることは、それはそれで危険です。声が固くなったりでにくくなる原因にもなります。

でも、歌うためには息のスピード感や声帯の閉じ方、口腔の開き方というのがとても大事になります。それらは間違いなく「筋肉を使う」ことが必要になるのです。

ですので、何でもかんでもリラックスするというのは間違いです。

ただし、「明らかに力んではいけないところが力んでいる」時はそこの箇所のリラックスを促す必要はあります。よくあるのは、膝裏や内ももです。

とはいえ、そこが直接的な硬さの原因ではないこともあるので、生徒さんとの会話の中で本当の原因を探ることもあります。

膝裏や内もものかたさは、横隔膜の動きにも大きな影響が与えられます。ですので、ここは注意してよく見ます。

そんな時には、立ち方の癖を変えたり、座ってみたり、膝を軽く曲げてみたり・・・「力まない」ように様々な手段を考えます。

そんな風に、なぜそうなっているのか?なぜ力んでいるのか?を明確にして、的確な解決方法を見つけなければいけません。その為には、基礎的な身体の仕組みや筋肉の仕組みを知っておくことはとても重要になります。

歌っている時、必要以上にリラックスしていませんか?

歌っている時、力が入る根本的な原因は理解していますか?

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