【ボイトレ講座】横隔膜はなぜ大事?②

前回は

①横隔膜は1㎝~3㎝ほどしか下がらないので、がんばらなくてもよい

②横隔膜脚に向かって下がるので、腰骨を意識する

いうお話をしました。

もう少し深堀をする前に、「おなかを膨らます」ことについてお話しようと思います。

実は、横隔膜は自分で動くことはできません。

ここは結構盲点になっているのですが、周りの様々な筋肉によって動かされています。

そこでよく使われるのが「おなかを使って」ということです。

きっと、歌をしている人は1度は・・・いえ何度も聞いたことのある言葉ではないでしょうか

実はこの「おなかを使って」というのが、誤解を招きやすい表現だったりします。

「腹式呼吸」というとおなかがふくらむ という風に思っている場合が多いですが実はそうではないのです。多くの場合が「呼吸によっておなかを膨らましているのではなく、力でおなかを膨らましている(無意識に)」のです。

試しに、呼吸をしない状態でおなかを膨らましてみてください。膨らみますよね?腹式呼吸では、まさに今おこなったことをしているに過ぎません。更に、そのおなかをキープするように言われたり、へこますように言われたりするので、余計に力が入ります。

歌っていて、何かしら体に力が入る方は、このおなかを膨らますという意識をしないでおこなってみてはどうでしょうか?

因みに私は昔はおなかを膨らます!という腹式呼吸をずっとやっていて・・・それをとるのには随分苦労しました。その意識をとったおかげで、体が楽になりました。

横隔膜は数センチしか下がらない。おなかは大きく膨らませる必要はない。

というところから、じゃあどこをどうしたらよいのか?さっぱりになりますよね。

私のお勧めは「骨盤底筋群」を意識するということです。

はい、「おしりの穴をしめて」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。まさにそのあたりの筋肉をコントロールすることが大切になります。

これにも科学的根拠があります。

まず、横隔膜は腹筋群(腹斜筋・腹横筋・腹直筋)によってコントロールされます。

そして、この腹筋群は下の方が骨盤・骨盤底筋群と密接に関わっているのです。

なので、腹筋群だけを意識するのではなき、この骨盤底筋群を使えるようになるというのもとても大事なことになります

次回は、実際にどんな風に使えるようになることが必要なのか?お話します。

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